「現金その場で返却」相撲協会は調査中止

大相撲の力士が登場するパチンコ台の契約を巡り、日本相撲協会の顧問の男性が、
業者側とされる男性からホテルで現金を受け取る場面などの動画がインターネットに流れていた問題で、
相撲協会の危機管理委員会が事実関係を調べた結果、顧問が現金をその場で返却していたことが分かり、
委員会ではこれ以上、調査を行わないことを決めました。

この動画はことし1月にインターネットに流れていたもので、日本相撲協会の顧問の男性が、
パチンコメーカーの業者側とされる男性からホテルで現金を受け取る場面などが撮影されていました。
日本相撲協会の危機管理委員会は、動画の事実関係を調査するため、
3月から顧問など関係者から直接、事情を聞いたり、やり取りを示すメールを調べたりしてきました。
その結果、顧問は福岡市内のホテルなどで2回にわたり、合わせて
現金1700万円を受け取ったものの、実際には現金をそれぞれ、その場で返却していることが分かりました。
このため、危機管理委員会では、これ以上の調査を行わないことを決めました。
危機管理委員会の委員長を務める日本相撲協会宗像紀夫外部理事は
「調査の結果、動画に映っていない事実があったことが分かった。これ以上の調査は行わないが、
一方で相撲協会内部の情報が外部に漏れているという問題があり、
今後、調査を進めていく」と述べました。